バイリンガル韓国通スンちゃんの日韓の架け橋

日本と韓国、日本人と韓国人の微妙な差について語ります。

父母の姓

 

意外と日本人が知らないことがある。 
日本では結婚をすると普通は夫の姓になり、自分の元々の 
姓はなくなる。だから高校の同窓会に出た時にも括弧して旧姓が書いてないと

「この子だれだっけ」になってしまう。 
逆に高校時代と同じ姓を未だに名乗っている子がいるとこの子はまだ結婚してないんだなとわかる。 

ところは韓国は違うのだ。結婚をしても女性の姓は変わらない。

だから父母の姓が違うのは当たり前なのだ。 
例えばお父さんが金さんならお母さんは李さんが当たり前なのである。そう言う韓国人の目から見ると結婚して姓が変わってしまう日本の方がおかしく見えるのである。  

もう一つ大きな違いがあるのは韓国は日本と違って親戚間の結婚は法律で禁止されているのは勿論のこと(日本は法律上はいとこ同士でも可能だが)、同姓同本と言って同じ姓の同じ流れであれば(韓国には族譜と言って一種の大きな家計図があり戸籍上の同じ金さんであっても金海金氏だとかちゃんと書いてある)結婚が出来ない。勿論、それでも好きになってしまって結婚をしてしまったカップルが相当いて社会的にも大きな問題となったことがある。事実上の結婚をしても法律上は認められないから子供が生まれたら私生児になってしまうのだ。 
それでこれまでに何度か特別赦免の形でそれまでに事実上の 
結婚生活をしている同姓同本の人達を認めたことがあったりして
試行錯誤の末に何年か前に民法が改定されて結婚しようと思えば出来る様にはなったが

それでも日本の様にいとこ同士の結婚はあり得ないし、遠い親戚であっても先ず親戚同士の結婚はあり得ない。まあ、要は韓国と日本はこれだけでも似ている様で違うのである。 

 

マナーモード

マナーモード、これは日本人には常識ですね。 
しかし、韓国は違うのです。 
日本だと電車の中では先ず電話が使えない。 
「今、電車の中なので」と切られた時には僕も最初は 
理解に苦しみました。もう相当前の話ですが。 

と言いますのも韓国では電車の中でも自由に携帯が使えるから 
です。勿論、露骨的に声を大きくして話したりはしませんが 
だからと言って咎められることはありません。 
バスの中でも同じです。 
それで日本は携帯メールは発達したのかも知れませんね。 
意外とこう言うところに気がつかないものです。 

逆のケースもあります。 
韓国の新幹線に当たるKTXに僕の日本人の友人が乗った 
時の話です。隣の日本人と普通に喋っていたのですが、 
乗務員の人に静かにして欲しいと例のゼスチャー(世界共通の)で言われたそうです。それで改まって周りを見渡すと 
だれも喋っている人がいなくてシーンとしていたそうです。 

その話を聞いて、先日KTXに乗る機会があったので 
観察をしてみました。うーん、確かに余り喋っている人が 
いないんですよ。考えてみると、日本では大きな声では 
喋っていいのに何で小さな声で携帯に出るのも咎めるのでしょうか、韓国人には不思議でしょうがないですね。 

もう一つ、 
韓国人は電車の中では先ずビール等を余り飲みません。 
日本人はよく飲みますよね。この辺も意外と思われるかも 
知れないのですが事実がそうなのです。 

また、韓国人は家では余り飲みません。冷蔵庫にビールが 
いつでも入っているのは日本だけかも知れませんね。 
少なくとも普通の韓国の家庭の冷蔵庫にはそんなにビールは 
入っておりません。韓国は日本みたいに酒屋と言う商売も 
ないんです。 

僕も家ではほとんど飲みません。 



何で切ってないの

 

最近日本への出張が多いのですが、いつもKALに乗ります。 
たまにはビジネスにも乗りますが、ほとんどはエコノミです。 
飛行時間が短いので(約2時間)まあ何とか我慢出来ますが。 
そこで、面白いことに最近気付きました。 
写真は機内食で出るものですが、この写真に上の方にある黄色い 
ものは何だと思いますか。パインナップルです、一口サイズの。

と僕を含めた普通の韓国人は思うのですが、日本人は違う 様です。

僕の仕事関係の友人であるHさん(もち日本人)は 
同じ機内食でこのパインナップルを見て「えっ、何で切ってないの」

と思ったそうです。うーん、なるほどなあと思いました。 
こう言うのって結構微妙な感覚の違いなんですよね。 
同じサイズのものを見ても韓国人は全然違和感なく一口で 
食べたり、噛み切って食べればよいと思うのですが日本人には 
切ってないこのパイナップルがどうも気になった様でした。 
この辺が日韓のマーケティング的にも微妙に難しいところですね。

よく何で韓国ではわざわざ冷麺を最初から切らずに持って 
来るのかと聞く人がいますが、それは韓国人の中には冷麺は 
ハサミで切ると美味しくないと思う人がいるからです。 
実際に麺を切ると美味しくありません。

僕はその時の気分次第で切ったり切らなかったりして食べるのですが

皆さんもぜひ 切らずに一度食べて見て下さい。 

水割りとストレート

水割りとストレート、

これこそ日本人と韓国人の気性がそのまま出ている習慣かも知れない。

韓国ではとにかく何かで割ると言う習慣がない。

ウィスキーを水で割らないのは勿論である。 
せいぜいロックかストレートである。

もちろん水はウィスキーのストレートグラスとは別途にしては飲むのだが、

割っては飲まない。僕は日本で飲む時でも水割りは飲まないですね。 
唯、僕はロック派なので韓国でもロックで飲みますが。 
韓国人が一番理解出来ないのは焼酎を割って飲むことです。 
韓国人にとって焼酎と言えばジンロ(日本で売っている様な ジンロではなくオリジナルなジンロ焼酎)のイメージしかないので最初からストレートで飲むものと言う先入観があるからかも知れません。

確かにオリジナルな韓国焼酎は味付けがしてあるからそのまま飲んでも全く問題ありませんが、日本の焼酎を ストレートで飲むと濃すぎるし、無色な味ですからね。 
因みに僕は日本で飲む時は焼酎でもロックです。    

とりあえずビール

韓国には「とりあえずビール」と言う言葉はない。そんなばかなと思うかも知れない。しかし、本当にそうなのだ。だいたい日本人の様に焼肉屋や韓国料理店でとりあえずビールからはじめると言う習慣が韓国人にはない。ビールを飲まない訳ではないが、最初から焼酎(ジンロ)か他の酒で始める場合が多いのだ。それに韓国人はとりあえずビールが来るまで待つのではなくメインの肉が出てくるまで待ってそれから飲み始めるのである。勿論、韓国は日本と違ってキムチから野菜、その他もろもろのおかずがただでいっぱい出されるのでつまみには困らないがビールだけでとりあえず喉を潤してから肉を食べると言う日本人とはどうも微妙に違うのである。実はこの辺が韓国とのビジネスにおけるキーポイントなのである。当たり前だと思うことが当たり前ではないのが現実には結構あるのである。このブログではまさにこの様なテーマを取り上げてじっくりと語って行きたいと思う。

バイリンガル

バイリンガルって何だろう。
簡単に言うと2ヶ国語を母国語としている人間のことだが。
僕は日本語と韓国語においては確かにバイリンガルである。
今は仕事の上で韓国語と日本語の同時通訳をしかも何の原稿もなしで行きあたり

ばったりの会議で4~5時間は休みもなしで 同時通訳をすることもざらだが、

これはプロ(同時通訳の)方に聞けばわかることだが普通はとてもではないけど

一人で ここまで同時通訳をすることはない。
最低でも二人が交代で 通訳をするし、事前に原稿をもらってしかもブースの中で

まあ どんなに長くても45分ぐらいで交替する。
それが僕が仕事でこなす同時通訳は全て一人、しかも原稿なしの真剣勝負なのだ。

これは自分で言うのもちょっと引けるが、
この離れ業が出来る人間もそうはいないと思う。
しかも、僕がこれまでやって来た通訳の範囲はジャンルを選ばず30年以上を現場での作業でのみ鍛えてきたので どんなプロの通訳にも負けない自信がある。

それは僕の通訳は勉強を通じて習ったものではなくぶっつけ
本番で身に付けた言わば「戦闘通訳」だからだ。
武士で言うなら、どこかの流派ではないが実践で戦い抜いて
誰よりも強くなった宮本武蔵に近いのかも知れない。

自分でも不思議なのだが、日本語と韓国語は僕の頭の中では
いつでもオートマチックに変換され自然と出てくる。
ただ、もっと不思議に思うのは日本語をしゃべっている自分と
韓国語をしゃべっている自分が微妙に違うと言うことだ。
特にお酒を飲みながら韓国人の友人と日本人の友人が
一緒にいる席等ではこの微妙な違いに自分でも「あれっ」と
思うことがある。

僕はどこに行っても日本語だけでしゃべっていると日本人に
韓国語だけをしゃべっていると日本語を全くわからない韓国人に思われる。

このため笑ってしまうハプニングも結構あった。
その詳細はいつかまた書きたいと思う。

近くて遠いと言われている国、韓国

日本人にとって韓国はいったいどう言う国だろうか。 
1988年のソウルオリンピックの頃、日本のマスコミはこぞって韓国、ソウルを取材し報道した。が、しかし果たしてどれぐらいの人が韓国について理解しただろうか。 
「一番近くて遠い国」、よくそう言われた。 
確かに距離的に日本から一番近い国は韓国だ。 
しかし、日本にとって韓国はまだまだ遠い国だった。 
あれから30年近くがたった2016年の今年はまさに隔世之感である。 

ヨン様から始まった韓流ブーム、韓国ドラマ、K-POP等は

ソウルオリンピックの頃は考えられなかったことだからだ。
20代後半でソウルオリンピックの取材の現場にいた僕も今は50代に 
なってしまった。韓国や韓国人についての本はたくさんあるけれど 
ビジネスの現場や日韓のカップルなどの悩みを解決してくれる様な 
本はまだなかった気がする。いつかそう言う本を書いてみたいと 
ずいぶん前から考えていたのだが、来年こそはそう言ったテーマで 
本を書いて行きたいと思う。

本になるかどうかはわからないけど始めることに意義があるので

先ずはブログから再開だ。